掘り返してみると

リフォーム工事に携わっていて面喰ってしまうのは「目に見えない部分での不具合」です。特に震災被害のあったお宅では、何らかの問題が潜んでいる事が多いんです。今日も、そのような事がありました。

東日本大震災で、玄関付近が14センチも沈んでしまった和泉様邸(築16年)。これまでにも不陸調整工事(家の傾きを直す工事)や地質調査をしただけでなく、排水枡や暗渠排水の工事を行ったり、色々な手を打って来ました。そして昨日から始まりました「玄関アプローチをやり直し、庭の勾配を取り直す外構工事」で、玄関前の柱に不具合が見つかりました。

まずは解体の際、地面下で柱が完全に折れてしまってる事が判明致しました。



少々の地震では、ここまで完全に折れてしまう事はなかった(通常は折れていても、ヘアクラックが部分的に発生している程度)ため、何となく嫌な予感がして来ました。通常ではあり得ない事なんですが「ひょっとしたら、基礎と繋がっていないのではないか?」と心配になりましたので、施主様にご了解を頂いて、少し掘り返してみました。するとこの通り完全な独立柱になってました。



基礎と一体化する事なく、独立柱のままだと、家が傾いた時に柱が家全体とは別の動きをしてしまい、最初の写真のように完全に折れてしまいます。

来週からはブロック屋さん単独で敷設工事をしてもらう予定でしたが、基礎工事も一緒にせざるを得ない状況になってしまいました。アクアスでは通常、複数職種の工事を同じ現場で行う事はやらないのですが、今回のような突発事項が発生した時には、例外的にやらざるを得ません。早速、今日の夕方、事務所に関係者が集まって打ち合わせをし、責任範囲が不明確にならないよう、工事要領を決定致しました。

震災で被害に遭われた事は不幸な事でしたが、今回の復旧工事で根本的な問題が発見され、その対策を打てる事は「更に大きな被害を引き起こす可能性のあった状況から、被害を未然に防ぐ事が出来た」と前向きにとらえて工事を進めて参りたいと思います。

今の東北3県(岩手県、宮城県、福島県)では、我々工事業者は復興工事で忙しい状況にありますが、こういう時こそ、問題を引き起こす工事をしないよう、細心の注意が必要ではないかと思います。

和泉様邸の玄関と庭も、1週間後には見違えるような状態にしていきたいです。

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