今日、ご紹介頂いた本

今日は3月11日で、東日本大震災からちょうど一年という節目の日でした。そして今日、那須塩原で幼稚園児を預かるお仕事をされている知人から、1冊の本をご紹介されました。『科学の原理と人間の原理』というタイトルで、原子力の学者であった故高木仁三郎氏(2000年に他界)の講演録を書物にしたものです。



高木氏は、原子力の専門家として、立ち上げ当初の原子力発電事業に関わって来られました。当時は「原子力そのものが人間にとって悪いとか、問題があるとは思ってもみなかった」そうです。しかし研究を重ねているうちに「原子力の進め方の問題(放射能研究よりも会社の論理が優先され、人間が矮小化されるという事)」に悩むようになり、人間の作り出した放射能が生活の至るところを汚染している実態を、ご自分で計測されていく中で「そもそも、人間がやる以上、平和のみへの原子力利用は不可能であるが、その問題物質を作り出しているのが自分である」という事実に気付き、原発反対運動に身を投じられております。高木氏は「科学の論理で進めて来て、人間の生き方の原理からかけ離れてしまった」と反省を込めて仰ってます。

また高木氏は「プロメテウスが太陽から火を盗んで来たためゼウスの怒りに触れ、罰を受けた」という故事を、原子力の問題と捉えられてます。太陽の光は水素爆弾の核反応と同じであり、そもそも「光っている星には絶対生命はない」と言い切られています。原子力の火は自然の火ではないので「天の火を盗んだものと同列だ」と仰ってます。

高木仁三郎氏は、2000年10月に他界されてますが、亡くなられる直前に次のようなメッセージを残されてます。「原子力時代の末期症状による大事故の危険と、結局は放射性廃棄物が垂れ流しになっていくのではないかという事に対する危惧の念は、今、先に逝ってしまう人間の心を最も悩ますものです」

この言葉は、福島第一原発の事故とその後の対応の問題を見通されてます。こういう、原子力に直接携われて来た方の言葉から拝察するに、原子力の時代にはピリオドをつけねばならないんだと思われて仕方ありません。

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