後世代に残していくもの

現在、改修工事中の長松院さんでは、毎月1回、住職様や檀家総代様、そして建設委員会の皆様にご参集頂いて、進捗会議を開催しています。今日はその3回目の会合で、工事の途中で発生して来たあらゆる課題についての審議も、この場で合わせて行いました。



まずは、檀家総代長様より開催のご挨拶です。



魚津社寺工務店様からも魚津社長と建築設計の山田1級建築士が参加され、杉本棟梁の説明にも熱がこもります。

 

「天井や瓦を外してみて初めて分かった事」「具体的な対応策」といった話しで議論が深まった来てから、現場説明会です。下の写真は、山門の裏甲(うらごう)や破風(はふ)の腐朽状態を確認頂いているところです。現地で現物を見ると、檀家総代の皆さん方も、真剣な眼差しに変わって来ました。



山門瓦の色についても、皆で意見を交換し合い、一文字瓦に決定です。



この時、山門の屋根裏から出て来た棟札を取り囲んで、記載された方々の名前を読みながら、檀家さん達で語り合い始めました。「ここに書かれている○○さんって、△△さんのお祖父さんではないですか?」「あの人は長い事、議員もやっていたし、お寺の工事も率先してやってくれてたんですね」といった、私達には分からないような、長松院さんの檀家さんのご先祖様のお話しを始められました。上棟の年は、大正7年となっていますので、ここに名前の出ている方々は、江戸時代の終わりから明治の初めの生まれだと思われます。



そして、皆さんが仰っていたのは「自分達も今、祖父達やその時の職人さん達が手間暇かけて、時間が経っても、いつまでも誇れるようなお寺を残してくれた事を有り難く感じているので、私達がここで現代風なものに新しくするよりも、今では手に入りにくくなったような良い材料を使っている部分は、添え木をしてでも残すようにしましょう」という事でした。そして「これからまた100年以上経って、孫達が改修工事をする際『うちの爺さん達は、先祖代々お世話になって来たお寺を、こんないい加減なやり方で工事をやらせてたのか?』なんて言われないようにしましょう。」という事で、意見が一致しておりました。

私も全く同意見です。今回の改修工事が評価を受けるのは、工事に携わっている私達が死んでから半世紀以上、経ってからになると思われます。そういう長期に渡る歴史的な意義がある仕事に関われている事に感謝し、後世代から評価を受けるような改修工事にしていきたいと思います。

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